歴史を学んでいると、経営に通じるものがあるな、と時々思います。
一つは「生存バイアス」。つまり、滅びた者は語ることなく消えて行き、生き残った者だけが正義を語れる、ということです。勝った者の意見しか残らないので勝因を正しく分析できない。
経営で言えば、ビル・ゲイツが自分のやってきたことを語り、それを真似したからと言って誰でもビル・ゲイツになれるわけではないし、歴史で言えば、明治政府は自己の正当化ができますが、滅ぼされた徳川家はその前に沈黙せざるを得ない。「敗軍の将兵を語らず」「勝てば官軍」です。戦国時代や幕末では、好条件が連続した偶然が大きくその命運を左右したはずで、そこから何かを学ぶことができるのか、が甚だしく疑問です。
勝った者から一つ学ぶことがあるとすれば「致命的になるような大きな失敗を避ける」「どんな手を使ってでも兎にも角にも生き残る」ということでしょうか。
過去から学ぶためには、成功事例は偶然の連続や個人の嗜好、時代背景、等々に大きく依存していた、ということを念頭におく必要があると思います。
メーカの技術者から経営者に転身した筆者が、ひょんなことから学生時代に嫌いで苦手だった日本史・世界史をコツコツ勉強し始めました。その成果や歴史について思うところを脈絡なく書き綴ります。
2018年8月14日火曜日
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アジアからの視線、視点
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